民法「条件・期限」

法律

法律行為には契約や単独行為、合同行為がありますが、これらにはただやるよというだけでなくて

これができたらこうするよ、という条件をつけることができます。

これが条件や期限ですが、この条件や期限は法律行為の付款によって定められています。

 

法律行為の付款とは

将来における一定の事実の成否によって法律行為の効力を発生又は消滅させる旨の意思表示

をいいます。まさに条件、期限そのものです。

 

さて条件とは将来の成否不確定な事実に関するもの。

期限とは将来の到来確実な事実に関するもの。

をいいます。

 

条件の具体例ですが、コロナウイルスが完全に消滅したら、次の東京オリンピックがきたら、といったものがそれにあたります。

もちろんコロナはいつかは完全に消滅するだろうとは思いますし、オリンピックもまた東京でやるときもあるとは思いますが、確実にそうとは言い切れません。 

 

では期限の具体例ですが、2020年の2月2日の12時00分になったらでしたら間違いなく確実に到来します。

到来しないとなると人類が滅亡して時間という概念もなくなった時くらいですがそうなると法律も意味がなくなるので考える必要はありません。

 

そしてどんなものでもこうした条件をつけられるわけではありません。

例えば大学に合格したら、これを贈与する。といった贈与契約の条件については問題ありませんが

 

身分行為や単独行為には条件に関する制約として親しまない行為です。

身分行為に関する条件というとどんなものかですが

身分行為に関する法律行為というと婚姻や離婚がそれにあたります。

これに条件をつけるのは身分秩序を不安定にしますし、公序良俗に反することになります。

公序良俗に反するというのは憲法の公共の福祉でよく出てきました。 

 

他にも単独行為にも条件は親しまないものとなります。

単独行為とは一人の1個の意思表示によって成立する法律行為のことです。

遺言なんかはその典型例です。

 

一方的なものに条件が加わるとそれは相手方の地位を不安定にさせてしまいます。

しかし相殺については例外で別個の規定があります。(506条1項)

また履行についてもちょっとした例外があるのですが、もし1ヶ月以内に履行しないときは契約を解除する。といったように相手方に著しい不利益がないときは許されます。

 

たとえば家賃の支払いについて、10日以内に支払いがなければ(履行しなければ)賃貸契約を解除する。

といったことです。

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