こんにちはお疲れ様です。
日本国憲法や憲法成立について勉強すると、憲法改正についても思うところが深まります。
憲法改正について良いか悪いかという単純なことではなく、今の憲法の中身やその趣旨を踏まえたら、この改正案はどうかと吟味ができるでしょう。
そして今の憲法の前の段階である大日本帝国憲法から知っていくと
とにかく伊藤博文がすごすぎます。
さて憲法の歴史ですが
世界最古の憲法は1215年イギリスのマグナカルタです。
(604年日本の聖徳太子による17条の憲法は、臣民の心構え17条のようなものなので形式的な意味での憲法です。そのためここでの憲法の意味合いとは異なります。)
日本の憲法は明治に制定された大日本帝国憲法が最初です。
この時代の日本は他国(欧州やアメリカ)に追いつけ追い越せという時で、近代化と進めていきました。
その前の時代の江戸時代は他国から不平等な条約(日米和親条約など)を結ばされていました。
そんな中近代化をはかり他国と対等な立場にまで追いつくぞということなのですが
当時の日本には法律がありません。
国の統治がこんな状態ではとても他国に追いつくのは不可能です。
そこで大日本帝国憲法が作られたのですね。
当時は憲法を作ろうということで、巷ではいろんな人たちがこんな憲法はどうだと言い合っていた様です。
そんな中非常に先進的でリベラルな素晴らしい憲法案もあったといいます。
そこで伊藤博文はドイツなどを視察して第日本帝国憲法を作ったわけです。
天皇中心の国家ということを制定し、家長という考えを重視しました。
当時は家という枠が強固なものでしたので
日本を家という考えでもって国家と呼び、その長を天皇としました。
しかし第二次世界大戦の敗戦によって、この君主制が廃止され民主国家としての体制を余儀なくされます。
そこでマッカーサー統治のもとで現在の日本国憲法が制定されます。
敗戦直後に一度日本政府から新憲法の案が提出されるのですが
なんとその案はこれまでの天皇制の憲法とほぼ同じものでした。
そこで委員会が再編され今の憲法となるわけです。
今の憲法は天皇は象徴的なものであり、国民に主権があります。
この憲法を発布するにあたって、かなりの批判圧力などもあったようです。
それもそうで当時の日本の中枢に当たる人たちはみな天皇制を信仰しているので
このような憲法、国の制度にはとても賛成できないからです。
そこで押し付けという形でこの憲法を発布しました。
つまり日本国憲法は国民にではなく旧体制に人々におしつけたのです。
昨今の憲法改正について
①古いものであるから
②当時おしつけられたものであるから
という意見がありますが
おしつけられたものというのは改正の理由にはありません。
むしろ必要的におしつけたから平和があるということです。
そして古いということはもっと理由にはなりません。
世界最古のマグナカルタ(1215年)はイギリスで制定されましたが、いまだにその条文は使われています。
古いからなどというのではなく、必要であるからという理由で改正すべきです。
改正案をしっかり吟味して、それが必要な改正の案であるのならば憲法改正に賛成です。
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