仕事をする上で雇う側と雇われる側がおり、そこで業務遂行の代わりに報酬というのが一般的です。
いわゆる労働者は労働力を提供してということです。
これらは民法でもちろん規定されているのですが、大幅に修正されて労働基準法で規定されています。
さて労働では雇用(労働者と使用者の関係)の他に委任、請負契約があります。
それぞれに結びついていますがそれぞれに目的と支配が共通していたりいなかったりです。
雇用と委任は役務の給付自体が目的です。
しかし請負は仕事の完成(役務の結果の給付)が目的です。
さて支配としては雇用はもちろん労働者は使用者に従属という支配がありますが、委任と請負にはそれがありません。
委任を受けた受任者と請負を受けた請負人に裁量があります。
業務を遂行する上で雇用、委任、請負とありますが感覚的に
なにか仕事があり雇用は社員にこの仕事をして
委任は社員の代わりにこの仕事をしてもらえますか
請負はうちじゃできないからやってもらえますか
っていう感じです。
労働においてはもちろん安全配慮義務があります。
安全配慮義務はかつては当然にはなく、1910年代アメリカの女性労働者がたちあがったりした話があります。
時計の蛍光塗料を塗る仕事で、使用者はラジウムが人体に有害だと知りながら安価で時計を制作するためにラジウムを塗るのにペンを舌で直に舐めて整えて塗るようにという指示がありました。
ラジウムは安全だと言われており、またこの仕事が当時大変高給だったのもありこの求人に多数の女性が応募し長時間の仕事に従事しました。何と恐ろしい。
この女性たちはラジウムガールと呼ばれ、なんと夜のナイトクラブで彼女たちの体は鮮やかに光っていたようです。
しかし次々と彼女らは命を落としていき、壮絶な訴訟を繰り広げて彼女たちは勝訴しました。
お金のない彼女たちはなんとか無料で弁護してくれる弁護士を探し回ったのことで
さらにラジウムが因果関係だと証明するのは至難の業でありました。
会社側は死因はラジウムではなく梅毒によるものだと主張し、女性側も立証するものがない状態だったのですが
とうとう男性のラジウムの研究をしていたその会社の社員も死亡し、この梅毒によるという主張は覆りラジウムの有害性が立証されました。
これにより社員の安全を確保することが国際的に義務付けられたといいます。
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