法律を扱うときはIRACを常に意識すること。
問題提起→大前提→小前提→結論
このアウトラインは15〜20分でかけるようになれば完璧。
例えば自衛隊は違憲ではないかということについてこの三段論法で論じると
大前提 日本国憲法第9条で「戦力は、これを保持しない。」とある。
小前提 自衛隊は戦力である。
結論 自衛隊は違憲である。
もちろんこれは三段論法の例なので実際に自衛隊が違憲かどうかはまだまだ議論が続いてます。
判例として長沼ナイキ事件では第1審で自衛隊の違憲性を認めました。
ですが自衛隊の最終的な結論は出ないままでしたので
今後こうした論争に幕を下ろすためにも、憲法に自衛隊を認める一文が加わるかもしれませんね。
こんな感じで法の解釈はさまざまです。
法律は憲法や民法、刑法などあらゆるものを含んでいますが
これら全てがどんな時でも同じように適用されるかと言うとそうじゃないんですね。
その時によって状況は違いますし、それによって何が正しいかが変わります。
だから法律の文言は一般的・抽象的にならざるを得ない。
確かに法律の条文ってすごいわかりにくく読みにくいところが多々あります。
この法律で一定の基準を儲けていますが、結局法の解釈はそのときに何が正義であるのかを考えるべきです。
かといってその時その時であまりにもぶれてもいけませんので
法解釈とはこの「法的安定性」と「具体的妥当性(正義の実現)」とのせめぎ合いで
この両者の適切なバランスをとることが法解釈のあるべき姿というわけです。
確かに正義の実現に偏りすぎては裁判は恣意的になってしまいます。
そこでこの法解釈には理由づけが絶対的に必要です。
理由づけは
①法規から演繹的に導かれる形式的理由づけ
②結論が実際上妥当だと言う実質的理由づけ
の2つがあり、この理由づけによって勝負がきまります。
さてまだ勉強したこととしては法の分類についてです。
法律は色々な区別があり
まず実体法と手続法があります。
実体法は、権利・義務の種類・変動・効果をそれ自体として規律するもの。
私たちが思い浮かべる一般的な法律がこれですね。民法や刑法などです。
手続き法は実体法を具体的事件に適用する手続に関する法です。
実体法を手続きする法ということで民事訴訟法や刑事訴訟法などです。
この二つは対になるものです。
実態法⇆手続法
ということですね。
そしてもうひとつの区別は実定法と自然法があります。
実定法とは人によって作られた法で、実際に使われている法のことです。
公法(憲法・行政法・刑法・訴訟法(民事訴訟法・刑事訴訟法)・国際公法)
私法(民法・商法)
それ以外(社会法・経済法など)
また慣習法も含まれます。
この実定法が全てではなく、対になるものとして自然法というものがあります。
自然法とは人が定めたものではなく、自然に導き出される考えといったもので
人はみな生まれながらに平等である。人間らしく生きることを約束されているといったものです。
憲法はこの自然法ありきという自然法論という考え方もあります。
さて実定法とこの自然法は対になるものですので
実定法⇆自然法
ということですね。
また明日もがんばりましょう。
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